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Thursday, October 23, 2008

映画「スター・ウォーズ」では分からない謎。明治時代の「遠野物語」は、山間地の農民の作り話なのでしょうか!?(UFOアガルタのシャンバラ)

<「山の神」の子>

上郷村に、河ぶちのうちと呼ばれる家があり、早瀬川の岸に建っています。ある日、この家の若い娘がひとり、近くの河原に出て、石ころなどを拾っていました。すると、みなれない男がやって来て、ふところから木の葉やなにやらを出して娘にくれました。その人は、とても背が高く顔が朱のように赤い人でした。
 娘は、不思議なことに、この日から占いの術を使えるようになりました。その異人(いじん)はきっと山の神で、娘はその山の神の子になったのだと、みんな信じています。

<山の神乗り移る>

 山の神が乗り移ったなどといって、占いをする人はよくあり、附馬牛村にもいます。が、本業は木挽です。
 土淵村柏崎の孫太郎も、そんな占いをする一人ですが、以前は発狂して本心を亡くしていました。
ところがある日、山に入って山の神からその術を教わり、自分のものにしてからというもの、不思議に人の心中を読むようになり、みんなをびっくりさせました。
 その占いの方法は、世間の占い師とはまったく違います。書物などは見ずに、ただ、頼みに来た人と世間話をするだけです。そのうちに、急に立ち上がると、部屋の中をぶらぶら歩きはじめます。まもなく、頼みに来た人の顔は少しも見ないで、自分の心に浮かんだことを、ずばりと言います。が、まず、当たらないということはありません。
 たとえば、「お前の家の、板敷をとりはずして土を掘ってみろ。古い鏡か、刀の折れたのがあるはずだ。それを取り出さねば、近いうちに死人が出るか、家が焼けるぞ」というぐあいに言うのです。
 占いを頼んだ人が、家へ帰って掘ってみますと、それは必ずあります。このような例は、指で数えていては足りないほどあります。




「口後訳 遠野物語」 (柳田国男) (河出書房新社)



(・明治時代、民俗学で大きな功績を残した柳田国男は、「遠野物語」は農民の作り話ではなく「これらはすべて真実の物語だ」と述べているそうですが!?

・異人たちは遠野地方を通過してどこに行ったのでしょうか!?)

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